スペイン 旅行 レポート

スペインの高速道路事情

スペインの高速道路を走る


スペインの高速道路はよく整備されていて走りやすく、快適です。
表示も適切にされています。
バルセロナ~バレンシア間の移動も、スムーズに進みました。
ただ、バレンシアから先では、日本からやって来た私達には地理的な関係がよくわらかず、瞬時の判断に迷う事がありました。

バレンシア(Valencia)からグラナダ(Granada)へ行くのに、アリカンテ(Alicante)方面が正しいのか、アルバセテ(Albacete)方面が正しいのか、 そんなもん、わかるかっ!!
(アンダルシア州のごく近くまで行かないと、グラナダまでの道路案内表示はありません)

どっちがグラナダ方面?

高速道路は有料の部分と、無料の部分があります。
有料の部分では、区間ごとに一定料金を払う方式(区間方式)と、入口でチケットを取って出口で清算する方式(チケット方式)があります。

 

 

今回の旅行では、
バルセロナ~バレンシア ( 有料 区間)
バレンシア~グラナダ ( 無料 区間)
グラナダ~トレド ( 無料 区間)
トレド~マドリッド ( 無料 区間)
でした。

ほとんど 無料 ですね。

バルセロナ~バレンシア(有料区間)では、区間方式、チケット方式、どちらもありました。
うろ覚えですが、 バルセロナを出発して、カタルーニャ州の間は、料金所が何ヶ所かあって、その都度料金を取られていたのではないかとおもいます。
バレンシア州に入ってから、チケットを取って、バレンシアの近所で料金を精算したような気がします。
1回しか通ってないので、確実に州境で料金方式が違っているのか厳密にはわかりかねますが、多分、そんな感じです。

ちなみに、料金所は機械で自動化されているブース(AUTOMATICO)と、係員がいるブース(MANUAL)があります。
機械はスペイン語わからないし、言葉も通じないので MANUALブース をずっと使いました。

最初に通ったのが有料区間だったので、最初はスペイン全土で高速道路料金が掛かるものだと思い、ちょっとびびりました。
でも、実際には有料区間の方が特殊で、ほとんどの高速道路が無料です。
マドリッド周辺は、さすがに有料になるだろうと思っていたのですが、さすが首都。全く無料のままでした。

それにしても、 高速料金バカ高 の日本からすれば、(ほとんどの) 高速道路が無料 というスペインやアメリカがうらやましい限りです。
道路整備を目的にガソリン税を課すなら、高速道路は無料であって然るべきだと思いますが、いかがでしょうか?

ちなみに、制限速度は 120Km/時 です。安全運転で行きましょう。

さて、市街地の車走行に関しては、スペインは 最悪 です。
特に、そこそこの街の中心部には必ずある旧市街は、中世の町並みを残してある事が多いです。
よって、狭い、細い、入り組んでいる、一方通行、急に階段になっている...等々、007なカーチェイスには最高の環境ですが、我々にとっては迷い込みたくない 最悪の迷宮 状態です。

そういう訳で、 カーナビ はあったほうが良いなどというレベルではなく 「必ず持っておけ」 というような状況です。
現地の道路事情に疎いあなたには、必須のメカです。
言葉も通じない外国の街で道に迷うほど、辛くて悲しくて情けない事はありません。
変な場所で止まると、いらぬ犯罪にも巻き込まれてしまいます。

カーナビ(欧州では ほぼ100% PND)について、一番のお薦めはGarmin nuvi です。
日本でも手に入りやすく、日本でも欧州版のマップデータが買える、ほとんど唯一の会社じゃないでしょうか?
バルセロナのタクシー運転手の間でも、使用頻度はNo.2(実際の統計ではありません、実感的な順位です)
レンタカーを借りるつもりなら、 Garmin nuvi は持って行って絶対に損は無いと断言しておきます。

ちなみに、タクシー運転手支持率No.1(実感値)は TomTom で、オランダの会社ですが、日本では全くみかけませんし、多分手に入りません。

タクシー運転手支持率とか関係ない番外として、我々が使ったナビについても触れておきましょう。
今回、パソコンを持って行ったため、MS AutoRoute 2007 を使いました。
しかし...正直、お薦めしません。
無いよりは全然良かったですが、もう、とても使いにくかったです。
まぁ、迷う事は無かったかな、一応。
反応が遅いので、別の道に入ってしばらくしてから、「ルート外れた」と警告してくれた事が度々あったのには閉口しました。
リルート機能が無いのがまたとんでもなく不便でした。
パソコンソフトなのに、大画面を使えるアドバンテージを活かさない(2画面表示が無い)のはなぜに?!
一応、ナビが無ければ行けないような場所へ行けた事には、感謝しています。

結論
「PNDがこれだけ安くなってるんだし、海外での安全がこの値段で買えると思えば安いもの、Garmin nuviを持って行っておくのがベター」

ちなみに、海外の都市でカーナビを売っている店というのはほとんど見かけません。
一体みんな、どこで買っているのか不思議です。
空港内では、PNDを売っているのをよく見かけましたが、当然のごとく表示や案内は英語(及び各国語)ですので、その辺はご自身の責任でどうぞ。


最後に、スペインの高速道路を走る予定のあなたに、役に立つアドバイスをいくつかしておきましょう。

●スペインの高速では、 4車線には気をつけろ!!
「4車線になったわ~、さすが海外、楽チーン」などと調子に乗っていると、 2車線づつ別々の方向へ分岐 していきます。

●スペイン人の運転など、 大阪人の運転よりむしろ紳士的。
ガイドブックなどには「スペイン人の運転は荒い」「スペインでの運転は特に注意!」などと書かれていたりします。
でも、 そんな風には感じませんでした。

夜の阪神高速の方が、荒い運転の車なら断然多いし危険です。
むしろスペイン人は無茶な割り込みはしませんし、抜くならズバッと瞬時に抜いていきます。
普通に走る分には、スペインは快適で走りやすい所です。

追い越しを掛けたら妙に幅寄せしてきたり、急に速度を上げたり、変にふらついたりする日本国内(大阪の一部だけ?)より、むしろ安全度は高いと思います。

もし、あなたが、山道で後ろからパッシングされたときに、カーブの途中で車を止めて追い越しをさせるようなドライバーなら、 スペインで車を運転する のは、ちょっと考えたほうが良いかもしれません。
危険です、スペイン人の運転よりも、むしろあなたのその運転の方が。

追い越しをさせるときは、見通しの良い直線で、対向車が無い事を確認してからさせるべきです。
カーブの途中で追い抜きをさせるのは、危険極まりない行為です。見通しが悪い所での追い越しは、事故に直結します。
こんな時、 スペイン人ドライバーの多くは、追い越しをするときは見通しの良い直線で、対向車が無い事を確認してからスバっと一気に行います。

スペインでは、一般道でもゆっくり走っていると勝手にびゅんびゅん追い越されますが、多くの道が追い越し可なのです。
大阪(の一部?)では、結構普通にそういう交通状況が出来上がっているのですが、日本全土的にはポピュラーではないのでしょうか??
(大阪の一般道がスペインみたいに追い越し可になっているかどうかは触れないで下さい)

実際に運転した感想では、スペインでの運転は、アメリカやハワイやオーストラリア、はたまた、職業運転手が多い平日昼間の阪神高速と同じ程度の危険度でしかありません。

追い越されても、怖がる必要もないですし、あわてる必要も無いと思います。
普通に、そのまま運転を続ければよいだけだと思います。スペインの一般人がそうしているように。
カーブで対向車が来ているのに追い越しをさせるような非常識な行為や、追い越し途中に幅寄せしたり、急にスピードを上げるような性質の悪い運転だけは、厳に謹んで下さい。
なぜか日曜に運転する(日本国内の)ドライバー(サンデードライバー?)には、そういう人が多いように思います。

 

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